~世界の「5人に1人が心の不調*」を抱えている~

      2017/02/07

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【#6】~世界の「5人に1人が心の不調*」を抱えている~

(*OECD世界経済機構2012年)

心の不調・心の病は、日本だけでなく、
世界的にも急増しています。

心の不調とは無縁に思われる南の島、
例えば、フィジーでも「うつ」が増え、
自殺件数が前年(2012年)の200%増に。

WHO(世界保健機関)では、
2030年に”うつ病”が、
世界の人々の健康を害する”最大の病気”と予測。

まさに、心の病は、特別な病気ではなく、
世界的に見ても、
誰もがなり得る病気だということがわかります。

だから、心の健康について知っておくことは、
大事!

と言われても、
目の前の仕事や、困難な状況を前に、
”心の健康”なんて、言ってられない!

という時がありますよね。

かくいう私も、
入社2年目の時や、大病を患った時、
今、ふり返ってみれば、
うつ的状態になっていました。

さて、今これからの時代、
ますます心の健康に気をつけなければいけない
見通しを踏まえ、
会社の中では、メンタルヘルス対策をどのように
やっていけばいいのか。

ストレスチェック・コンサルタントの立場から
昨日の続きを踏まえて、考えてみたいと思います。

昨日の内容は、
まず、メンタルヘルスの取り組みを行おう!
そして、機能するメンタルヘルス体制をつくろう!

なぜなら、働く人の心の不調が増えており、かつ
労災認定も増加しているから。

そして、メンタルヘルスの体制は、
内部スタッフと外部資源を活用しているという
実態。

また、特に大企業が陥りやすい課題としては、
たくさんの資源があっても、
それが必要とする社員に届いていない、
という実態。

そこで、その課題を解決するためには、
資源の最適化が必要!
ということを指摘しました。

では、たくさんあるメンタルヘルスの資源を
どのように最適化すれば、
現場社員にとどくのでしょうか?

その前に、メンタルヘルスの資源とは、
およそ、こんな一般的なメニューがあります。

専門家による個別相談
研修
教育・学習教材
職場復帰支援
ストレスチェック
職場分析・環境改善

これらを、
内部スタッフと、外部の民間会社とが、
組み合わせているのが、大企業を中心行われている
メンタルヘルスの取り組みです。

これを社員の立場で見ますと、

「相談がある方は、こちらの窓口をどうぞ」
「今度、メンタルヘルス研修がありますので参加してください」
「今年から、ストレスチェックをやることになりましたので、
忘れずに提出して下さい」
「ストレス力をアップをしたい時は、このEラーニングをどうぞ」
「休職したらこんなステップで復職することになります」

など、こんな風にメンタルヘルスの情報が、
届けられていると思います。

一方で、

管理監督者の方々に対しては、
労務管理・人財育成の面から、
部下へのマネジメント教育は徹底されていると
思います。

これらのように、
会社の中でメンタルヘルス体制については、
年々、その内容が充実される資源が増えています。

それなのに、
働く人の心の不調者や、労災認定の増加傾向に
はどめがかからない状態になっています。

しかも世界的に見て、
今後ますます心の健康が脅かされることが
予測されていますので、

やり方を変えねばいけない時期と言えます。

そこで私は、こんな風に考えています。

それは、メンタルヘルス・サポート体制の
量を増やすのではなく、質を上げること。

つまり、メンタルヘルス資源の最適化です。

その狙いは、必要としているひとに、
必要としているサポートが
届くセーフティーネット体制の構築です。

なぜなら、
たくさんの情報や、専門的なサポート体制があっても、
受け手に届いていなければ、無きに等しいとなってしまいます。

メンタルヘルス資源を最適化するには、
それをコーディネートすることが必要があります。

そのためには、
産業医を中心とした保健スタッフだけにまかせず、
人事や経営陣も含めて、行うことが肝要です。

つまり、
【産業保健 × 経営 = 機能するメンタルヘルス】

として、
メンタルヘルス資源を機能させて、
ニーズに合ったセーフティーネット体制を
つくることが、今後ますます重要だと考えます。

おそらく、この点は、
電通さんをはじめ、大企業でたくさんの
メンタルヘルス資源を活用されている企業さんの
今後の課題だと思います。

では、そのために、どうれすればいいか、
次回、引き続き考えていきたいと思います。

今回の内容から、日本におけるメンタルヘルス事情を
さらに確認されたい方は、
本サイト【ストレスチェックの教科書】

第1章.理解する「ストレスチェックとは、どんな制度」
→「2. ストレスチェック制度が生まれた背景」に
我が国の実態を解説していますので、
よろしければご参考にどうぞ。

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