~働くこと、そして命~
2017/02/07
私は、もと電通マン。
先週の10月8日に、
電通社員の労災認定のニュースを
知りました。
あまりにも悲しく、
あまりにも残念無念なことだったので、
とってもショックです。
今回、亡くなったしまった後輩と、
以前に亡くなってしまった先輩と、
そして私を育てて下さった先輩・仲間に、
私は、どんな思いでいられるだろうか。
また、
今、私は、働く人のメンタルヘルスを支援する
専門家として、何をせねばいけないのだろうか。
今回のニュースを聞いて、
1週間、どのように受けとめたらよいのか、
今でも、戸惑っています。
本当に悲しく、残念無念です。
心よりお悔やみ申し上げます。
そして、1週間の間でも、
このニュースを巡って、いろいろな報道や、
ネットでも様々な意見が出ています。
だから、
私も自分の想いをfacebookや、ブログにあげているので、
正直、怖い面もあります。
でも、
今回、今一度、私は声を出さねばと思い、
あらためて、発信させて頂きます。
なぜなら、
私は、当事者であり、専門家だからです。
当事者というのは、
私は、電通在籍時、労務担当として、
当時の最高裁判に関わっていた、という意味です。
また、専門家というのは、
私は、現在、メンタルヘルスの専門家として、
働く人とその会社が元気になるような、
健康経営づくりの仕事をしている、という意味です。
もちろん、私は今回の事情を
知っているわけではありませんから、
あくまで私見です。
そんな私の立場から言えることは、
ただ一つです。
それは、”不幸は繰り返していけない”
ということです。
そのために、会社としてとるべき対応が
あると考えます。
それは、厳粛に誠実に
亡くなられたご家族の方のご心中に
寄り添い続けることが、
何より欠かしてはいけないことだと考えます。
会社のために貢献をし、
帰らぬ人となってしまった大切な仲間を
弔うためには、
社員一同、いつまでも忘れては、
いけないことだと考えます。
そして、
この度のことで会社は、企業風土や働き方のあり方を
あらためて見直し、これまで以上に、
やりがいと誇りに満ちた企業に
変貌することをお祈り申し上げます。
実は、私、3年前まで、
電通出身であることを伏せて、
メンタルヘルスの活動をしておりました。
なぜなら、
16年前の最高裁の判決を受けて、
労働安全衛生や、産業保健の中で、
”電通”の知名度は、低下したままだからです。
例えば、
メンタルヘルスのセミナーに行けば、
必ず、電通事件は取り上げられます。
そして、場合によって、
事実とは異なるストーリーになって、
反面教師の代表例となっていることもありました。
ただ、
事実は事実なので、どんなに厳しいご意見
であっても受け入れるしかありません。
その状況は、16年たった今でも
変わりありません。
起こってしまった責任を背負い続け、
繰り返さないために、
ご意見を受けとめ、力に変えていくしかありません。
ただ、私にとって、電通は、
10月8日の投稿にあげた一面のある会社です。
感謝と誇りを感じられる会社でもありました。
今後、電通がメンタルヘルスにおいても、
世界のリーディングカンパニーとして、
再生されることを心より願っております。
そして、
日本の働く現場から過労死がなくなり、
命が輝きにあふれる、
そんないきいき職場が広がっている
社会であることを願っています。
そのために、私も
微力ながら、元気に顔晴っていきます!